「売れて品切れ」は商人としては、欲していただけているお客様への貢献が足らなかった=恥ずべきこと。それはお客様と、はっきり言ってかなり失礼だけど素人商人さんの言う言葉。
衣料品において売る側でのうれしそうに「完売しました。」=アホとちゃうか?と本気で思う。そんなこと、仕入れを絞ればアホでも完売や。なぜ完売させないように、もっと仕入れなかったのか。その方法はほんとになかったのか。最大限に売る努力をなぜもっとしないのか?売るべき、売れるべき数に足らなかったらすべて自分の責任だ。
とまったくの本気で思っているぼくは、当然として自社の売っていくべき数はあらかじめ、無謀レベルに必ず突っ込んで仕入れる。
自店において品が無い=すでに品切れとなったなら、ぼくはその時点以後はもう売れ筋とは言わない。売れ筋とは売る側でしっかり品があり、かつどんどん売っていく「売り筋」でなければならない。このへんの商売センスは若き頃の鮮魚店勤務で身につけているつもりだ。
旬の魚の話。たとえばカツオが本当に旬の日は、昨日の入荷数の10倍とか20倍とかが、鮮度最高で入荷する。つまり獲れる数が多すぎて漁船がまず満杯となり、漁場から漁船がいっせいに港に戻る。次に港の水あげキャパ、計量、氷とともにトロ箱入れ、そして加工行き分などすべての段階でキャパを超える=こうなると水あげしてすぐに、どんどん全国の卸市場などへ出荷することになる=これこそが本当の旬の品、旬こその流通だ。
だから新鮮かつ、素晴らしい品が安価で仕入れられるし、お安くて最高の鮮度=真の旬の最高のカツオをお客様に提供できる。最近は獲れる量が少ない=高くて小さく瘦せてて鮮度今イチ=サンマはちょっとだけ昔、大きくて太ってて鮮度最高でさらに安い=150円〜高くても300円くらいで真の旬サンマが食べられた。これが旬の魚だ。