いい色には理由がある
なに言うてんねん?と思われると思うけど、
色ってとてもたいせつで、CIカラー(コーポレートアイデンティティカラー )と呼ばれる会社、団体、学校などだけでなく昨今では個人商店、webはもちろんあらゆる組織、イメージ、方針を象徴する色として概念的にも色そのものもたいせつだ。もしかしたら一生モノのなるかもしれないくらい大事なものだ。全く同じ色番号を使っても、繊維製品や工業製品によって見え方/色印象が異なるし、web関係の方はみなさんご存知と思うけどwindows/mac/モニター/デバイスによって全く異なる。
「いい色」に感じられる色はもちろん人それぞれに異なるものだけど、Tシャツは色がとても大事な製品のひとつだし、ぼくは自分なりにルールをつくって色を決めている。
そのルールは「その色のソースがわかる色」。時に他社のマネをする。100%同じ色には絶対にならないので何卒許してください(笑)
例えばヘルメットのイエロー、レッドは(できるだけ)フエラーリの色である。調べればわかるがフエラーリ社のCIカラーはレッドではなくモデナイエローだ。フェラーリ博物館もあるイタリア中部のモデナ県モデナ市郊外にフェラーリ本社がある。都市の名前がモデナであり代表する会社であるフエラーリ社のCIカラーがこの色、モデナイエローである。
BELLヘルメットのオレンジはハーレーダビッドソン。
ジャガーのグリーンはもちろんブリティッシュレーシンググリーン。
くすんだグレイッシュグリーン(ブルー?)は、10年ほど前のミニにあった色。
スバルはもちろんスバルブルー。
和っぽい色は東京、歌舞伎座の緞帳(どんちょう)。
これらのソースから「クルマカラー+和の色」の色コンセプトを決めたうえで写真やカタログのデジタルデータだけだと染屋さんに伝わらないので、現物に最も近い多色鉛筆からもっとも近い色を選び、送ったうえで画像のひとつにある9色のサンプル染めスワッチにしてもらう。
この9色が数年前にクルマカラー/和カラーで製品にした色だ。
色のソースの説明などなし、「いい色」と無意識に想起いただける色こそがいい色だと思う。言葉を変えて言えば日々の生活のなかで「この品の色はいい色やな〜」と思ったこの品と色をしっかり覚えておくことだ。さらに美術館や博物館で本当にいい色を「なぜいい色なんやろう?」と色への意識を強くもって観ることも大事。めったに行かないけどね。
色の道は深いな。中学の美術いつも評価2やったけど。(ほんと 笑)